防音室によってピアノ音がどれだけ低減されるかiPhoneアプリで測定してみた

防音室によってピアノ音がどれだけ低減されるかiPhoneアプリで測定してみた

前回の記事で、我が家に防音室を作った経緯を紹介しました。
ピアノ音で苦情!防音対策の末に至った結論、我が家は防音室を導入しました

嫁さんが、のびのびとピアノを弾けるようになったので、私も安心している次第です♪

さて、その防音室。
感覚的に防音効果があるのは分かるのですが、実際に数値化して導入効果を測定してみようと思います。

目次
1.音の大きさの測定値について
2.防音効果の測定方法について
3.防音測定アプリについて
4.測定結果
5.まとめ

1.音の大きさの測定値について

私も防音室を作ることになるまで全く知識がなかったのですが、「音の大きさ」はdb(デシベル)という単位で表すそうです。
一般的な住宅だと、およそ30db〜60dbの間で音の大きさを感じているかと思います。
(例)30db:ささやき声、60db:テレビの音

グランドピアノが出す音は、約90〜100dbくらいになるようです。

今回は、このdb(デシベル)という値で防音室の効果を測定します。

※日常で感じる音とdb(デシベル)の関係は、ヤマハさんのサイトがとても分かり易いのでご参考までに♪
ヤマハ「防音まめ知識」-日常生活で感じる音-

2.防音効果の測定方法について

さて、我が家の防音効果をどう計測するか。
今回は、いくつかの計測地点を設けて、その計測地点で測定したグランドピアノ音の大きさ(db)を測定することにしました。

測定方法
1)  いくつかの測定地点を決める
2)  ピアノを弾いていない時の音の大きさ(db)を測定する
3)  ピアノを弾いている時の音の大きさ(db)を測定する

今回は下記の5地点で、ピアノを弾いていない時、弾いている時の音の大きさ(db)を測定しました。
・グランドピアノの真横
・リビング
・寝室
・客間
・ベランダ

また、我が家の防音室スペックは下記のとおりとなります。
・オーダーメイド防音室(DR35)
※DR35だと、「音の大きさを35db程度、低減する効果を見込める防音室」と解釈できます。

我が家の間取りの一部を晒してしまっていますが、測定地点は下記絵のようになります。
防音室と、ベランダ・リビング・客間・寝室はそれぞれ壁で仕切られています。
また、防音室とリビングの間はガラス張りの二重サッシになっていて、それ以外の隣接する場所は防音パネルが入った壁で仕切られています。

防音室
測定地点

3.防音測定アプリについて

さて、今回「音の大きさ」を測定するのに使ったアプリがコチラ
その名も「騒音測定」です(笑)

騒音測定
騒音測定

いくつか音の大きさを測定できる無料アプリがあったのですが、結構インパクトのあるネーミングだったので、このアプリをダウンロードすることに決めましたw

今回はiPhoneのスピーカーを音源の方に向けて、アプリ内の測定ボタンを押すことで「音の大きさ」を測定することができます。

騒音測定
測定結果(例)

このアプリを使って、先に説明した測定地点の「音の大きさ」を測定しますよ!

4.測定結果

2〜3で説明した内容を踏まえて、まずはピアノを弾いていない時の「音の大きさ」を計測した結果が下記となります。
※()内の値が「ピアノを弾いていない時の測定値」です。

騒音測定
測定結果(ピアノ音無し)

測定は出来るだけ誤差が出ないように、5回程度計測した測定値の平均を記載しています。
概ね40db前後の値になったので、アプリの精度も特に問題なさそうですね。

ベランダの音が、やや大きめの値になっていますが、ベランダは車や室外機の音がするので、妥当な測定結果だと思います。

そして、ピアノを弾いている時の測定結果がコチラ。
※()無しの値が「ピアノを弾いている時の測定値」です。

騒音測定
測定結果(ピアノ音有り)

測定結果から、ピアノを弾いている時に間近で測定した「音の大きさ」は95db。
これは、かなりの騒音レベルだと言えますね。

この95dbに対する各測定地点の「音の大きさ」は、リビング以外の測定地点は約55〜60dbなので、約35〜40dbほど低減されていると言えます。

リビング側の壁は若干薄い設計だったので、リビングは比較的防音効果は小さいですね。
(それでも、約20dbくらいは音の大きさを低減しているので、ピアノ演奏中でもリビングで見ているTVの音は割と普通に聞こえます)

「リビング側の防音効果も高めたい!」という方は、我が家のようにガラス張りの二重サッシをやめて防音パネルを使った壁にすると良いかと思います。
(サッシは高いので、壁にしちゃう方が一般的には安いかと思います)

なお、体感としては「ベランダ」が一番ピアノの音が聞こえませんでした。

もともと、ベランダは上の図でいうと56dbと既にそこそこの騒音レベルなので、「ピアノの音で4db程度音が大きくなっても、体感的にはうるさく聞こえない」、と推測しています。
(なので、深夜帯だとベランダの通常dbも小さくなるはずなので、深夜帯の演奏は日中帯より体感的に音が大きく聞こえるかと思います)

5.まとめ

今回の記事では、我が家の防音室の防音効果を測定してみました。
図ったようにピアノの音を35dbほど低減させる結果となったのは驚きですが、ほぼカタログどおりの効果が出ていたので安心しましたね(笑)

今回の記事が、これから防音室を考えている方の参考になれば幸いです♪

※今回の結果は、あくまで我が家の環境下で実施したものです。
必ずしも、今回のような結果が出ない可能性があることは予めご了承くださいませ。

参考

・測定時に演奏した曲:ヴァイオリンソナタ第4番 (ベートーヴェン)第三楽章の一部
ff (フォルティッシモ)sf(スフォルツァンド) が入っている激しめの部分らしく、聞いてて結構うるさかったです(爆))

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