(小説ブログ)魔王より面倒!SEになった賢者さんvol.026_新人

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ファインダーシステム社に戻り、さっそく真木さんとクラウド移行後のオンラインゲームリニューアルについて検討することにした。

さっき里中部長に説明した提案資料の中で、運用費用が年間いくら削減できるかは提示した。

これから要検討な点として、その削減できた運用費用をオンラインゲームの改修費用に当てうることができるのか、どのようにオンラインゲームをリニューアルさせるのか、がポイントになりそうだ。

「とりあえず、今オレたちが見ているオンラインゲームをどのようにリニューアルするのかをザックリ決めて開発部に見積もり取ってみようか?」

オレは真木さんに今後の進め方を提案してみる。

「そうですね、リニューアルについては実は私の方で結構案があるので、ちょっと資料に落としてみますね。」

えっ、そうなんだ。既に構想があるなんて、どんだけ仕事早いんだ・・・

「もうリニューアル案あるって、なかなか普通ではできないよ!前から考えていたとか?」

オレは真木さんに質問してみる。

どうやら図星だったようで、真木さんは少し照れながら話し出した。

「はい・・・実は私もこのオンラインゲームのヘビーユーザーで・・・1ユーザとして、前からこうしたいなっ・・・ていう想いがあったんです。まさか、本当にリニューアルの話が出てきて、それを検討する当事者になるとは思ってもみませんでしたが・・・」

そうだったのか。オレはこのオンラインゲームの中身すら分からないが、真木さんはユーザの立場でもずっと、このゲームのことを見てきたんだな。

「OK、じゃあオレは別途来ている障害対応の方を片付けておくから、資料できたらまた話そう。」

そう言って、オレは障害対応の分析依頼などを魔法でホイホイと片付けていった。

他のメンバーたちは、オレがどんどん障害対応をさばいていくのを惚れ惚れとした表情で見ているようだ。

うむ。どうやら、オレはシステムの障害対応に向いている(?)のかもしれないな。

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夕方になり、システム障害対応も片付いた。休憩スペースでオレはお茶を飲んで一休みをしていた。

真木さんはオフィススペースで黙々と資料を作っていたが、戻ったら声かけてみるかな。

オフィススペースに戻ろうとすると、休憩スペースに入ってきた金内部長がオレを見つけて声をかけてきた。

「おぉ、芸満(ゲイマン)!探したぞ!こんなところにいたのかぁ!」

相変わらず声がでかい。どうやら、オレを探していたようだが何の用だろうか?

「金内部長、どうしたんですか?障害対応がある程度片付いたので、休憩させてもらってました。」

「そうか、そうか!お前の活躍は聞いているぞ。いやな、お前や真木は基盤管理部内でもかなり頑張ってるだろ?なので、一人メンバーを付けてやるから好きにつかっていいぞ!」

好きに使ってって・・・また、雑な振り方だなぁ・・・

だが、真木さんも資料作りや障害対応など、仕事が大変だろうから悪い話ではないか。

「ありがとうございます、金内部長。で、その新しいメンバーの方はどちらに?」

オレが金内部長に尋ねると、一人の女性が休憩スペースの入り口から入ってきた。

「紹介しよう。アプリケーション開発部期待の新人で神宮寺さんだ。彼女はプログラミング大会などでも優勝経験があるので即戦力だぞ!」

金内部長の紹介を受け、その女性はオレの前まで来て挨拶をする。

「はじめましてぇ♪アプリケーション開発部の神宮寺ですっ!」

オレはその姿と話し方を見て、言葉を失った。

金髪のボブに軽い口調、白い羽こそ生えていないが、彼女は紛れもなく・・・

つい先刻、オレを殺し、この世界に強制転移させた諜報人・・・天使ミカエル・・・っ!!!

vol27.へ続く